山下清展に行って来ました [展覧会]
まず驚いたのが、貼り絵にこんな表現力があるということだ。貼り絵は、点描画というスタイルに似ているが、小さく切った紙片を糊で貼り付けていくのだから、筆で点を描いていくよりは細かい作業だ。
山下清は、気に入った景色を飽きずに何時間も眺めてその場所ではスケッチをしなかったそうである。そして、学園や自宅に帰ってから一気に作業をしたのだ。つまり、記憶してある風景を思い出しながら制作した訳だ。凄い記憶力だし、恐らく集中力も人並みはずれていたのだろう。
映画やテレビドラマで知っている山下清は、ひょうきんな人だが実際にはどんな人だったのだろう。その一面が、少し分かるのが清の文章だ。清の文章には、句読点が無いのだがそれは、『人と話をするときは点やマルとはいわないんだな カッコとも言わないんだな』という理由からなのだ。
今日の展覧会の会場には、清の作品の横にその作品を自ら説明した文章も掲示してあり、私を含め会場に訪れている人たちはその両方を楽しむことが出来て楽しかった。
あなたの街の近くに山下清展が開催されることがあったら、ぜひ行ってくださいね。
奇跡といっても、普通のことの積み重ねでしかないと思います [本の紹介]
題名に奇跡という言葉を使うのも善し悪しだと思います。といのは、なんか途轍もなく凄い事をやれるのですという感じがあり、何か胡散臭い雰囲気が漂ってきて、この本を手に取る人が少なくなってしまう気がするからです。
この本で、ダイアー博士が言っている奇跡とは、大したことでは無い事もいっぱい含まれています。例えば、体重の多めの人が標準体重になることとか、煙草を止めることとか、子供と話し合うこと等です。
つまり、奇跡とは少しの努力の積み重ねのことなのです。宇宙の話や魂の話も出てきますが、自分の考え方や物の見方を変えると好転が始まりますよという内容です。そして、長い時間が経った時に振り返ってみると、何もしなかったのと比べると奇跡的に好い結果になるだろうと、ダイアー博士は言いたいのだと思います。
この本で、ダイアー博士は、自分の経験や昔の賢人の教えなどを交えて、どうすれば考え方や物の見方を変えることが出来るかを、大変丁寧に教えてくれます。私は、三週間前に近所の古本屋でこの本を買って、直ぐに読み始めました。そして、思いついた事を実行し始めると好転したことが二つありました。
私にとっては、80円(105円コーナーの特価)で買ったこの本との出逢いは、必然だったのだと思います。ぜひ、一読をお奨めします。